2024.10.24 e建機®チャレンジ2024 ~ Challenge for Revolution Get reay for Remote World ! ~
2024年10月24日に開催した「WG07 遠隔操作・自動化で実現する安全・安心な作業現場と迅速な災害対応」グループで開催したe建機®チャレンジ2024のレポートをお届けします。
e建機🄬チャレンジ大会の開催目的
目的1
建設機械の遠隔操作技術の社会実装(技術、法令、教育、人材、普及)を促進
目的2
非就労者、未経験者などの就労支援による、建設業界への新しい人材の創出(建設業界の少子高齢化、人材不足の解消)
目的3
建設機械の遠隔操作技術と新たな人材による災害救助、災害復旧支援体制の構築と社会貢献
予選会の実施
今回は、株式会社トライアロー様よりご協力いただき「重機でGo」という重機操作シミュレータアプリで全国のアプリユーザーにエントリーをいただきました。
開催内容
開催日:2024年10月24日 (木) 12:00 開場 12:30 開会
遠隔操作会場:東京都港区六本木3-2-1 六本木グランドタワー36F ウイングアーク1st株式会社内
建設機械稼働会場:千葉県千葉市緑区平川町 EP Rental 平川フィールド
ライブ配信あり
プログラム内容:
① 建機遠隔操作競技:遠隔操作会場から建設機械稼働会場の油圧ショベルとキャリアダンプを2名1チームで操作し、スピード、効率、正確性を競います
② 現在の遠隔操作技術の社会実装現場の紹介
③ 関連技術等の展示および、解説プレゼンテーション
当日六本木会場へお越しいただいたお客様は110名、Youtubeライブ配信をご視聴いただいた方は最大79名でした。
動画はYoutubeで公開されていますが、延べ1,414回再生されています。
開会挨拶・来賓ご挨拶・競技説明
一般社団法人運輸デジタルビジネス協議会 代表理事 小島 薫
国土交通省 大臣官房 参事官(イノベーション)グループ 施工企画室 企画専門官 矢野 公久氏
より、ご挨拶をいただきました。
私たちが利用している遠隔操作システムの開発者である、ARAV株式会社 代表取締役社長 白久レイエス樹氏より、システム概要、競技説明をしていただきました。
競技参加チーム
各チーム、油圧ショベル、キャリアダンプ、コマンダー(必要に応じて)の3名のパイロットで構成します
・スーパー学生連合チーム極(eSportsサークル所属学生チーム)
・Sengoku Gaming(プロeSportsチーム)
・重機でGOペーパーオペレーターズ(「重機でGo」予選上位2名)
・建機ファン女子(女性建機ファンチーム)
・竹中土木オートボット(株式会社竹中土木)
・丸磯建設(前回優勝 丸磯建設株式会社)
建設DX関連ソリューション・取組紹介
プレゼンテーション (各社のリンクはプレゼン動画です)
・株式会社大林組:建設の新しい形
・ウイングアーク1st株式会社:MotionBoardで実現する建設現場の未来
・日立建機日本株式会社:遠隔・自動化ソリューション対応油圧ショベル RBTシリーズの紹介
・植村建設株式会社:Uemura Next Innovation & i-Construction 『UNiCON』
・中部電力パワーグリッド株式会社:能登半島地震 災害支援およびDXの取組紹介
・ソフトバンク株式会社:ソフトバンクが提案するプライベート5G
場内展示
・ウイングアーク1st株式会社:MotionBoardによる建設現場のリアルタイム可視化
・株式パトライト:パトライトの建設現場への活用
・日立建機株式会社/日立建機日本株式会社:遠隔・自動化ソリューション対応油圧ショベル RBTシリーズ
・ソフトバンク株式会社:ソフトバンクの次世代ネットワークサービス プライベート5G
TDBCが目指すオープンイノベーション
今回のイベントでは、以下に示す企業の技術が持ち寄られオープンイノベーション(共創)のもと実現しています。
競技の模様と結果
六本木の遠隔操作会場から千葉県平川町にある建設機械稼働会場の油圧ショベルとキャリアダンプを2名1チームで操作し、スピード、効率、正確性を競います。
積込み土砂が少ない、白線を超える、パイロン等の設置物への接触について、競技委員長の一般社団法人千葉房総技能センターで指導員をしている林さんが判定を行い、それぞれ5秒加算のペナルティがあります。
予選を5チームにてタイムトライアルを行い、予選1位のチームが前回優勝の丸磯建設チームに挑みます。
予選競技順は抽選により、
- 重機でGOペーパーオペレーターズ
- 竹中土木オートボット
- スーパー学生連合チーム極
- 建機ファン女子
- Sengoku Gaming
となりました。
今回は、固定カメラ、ドローン映像を映すモニターをキャリアダンプと油圧ショベルの操作台の間に配置し、その映像を確認できることで距離感を得られるようにしました。
皆さん、合計2,3時間の練習を事前に行っていただきましたが、今回驚異的なタイムがでました。昨年とはコースがことなるので比較できませんが、ダンプを走らせながら旋回、ダンピングを行うといった複合動作にチャレンジしていました。練習ではそこまではやっていなかったのですが皆さん果敢にチャレンジする勇気に感動でした。
予選結果:
- Sengoku Gaming 2.50
- 重機でGoペーパーオペレーターズ 2.55
- 竹中オートボット 3.17
- 建機ファン女子 3.42
- スーパー学生連合チーム 4.49
Sengoku Gamingが前回優勝の丸磯建設チームへ挑みました。
決勝結果:
- Sengoku Gaming 3.30
- 丸磯建設 3.05
丸磯建設チームが連覇を達成しました。Sengoku Gamingは今大会でのベストスコアをたたき出しました。重機でGoペーパーオペレーターズも僅差でした。わずかな練習でプロに引けを取らない操作が可能であるということから、私たちの仮説は前回以上に確度高く証明されたと言えます。
決勝進出のSegoku Gaming、重機Goペーパーオペレーターズ、建機ファン女子には、株式会社諸岡、日立建機株式会社よりご提供の油圧ショベル、キャリアダンプのミニチュアが贈呈されました。
e建機🄬チャレンジ2024の模様は以下のダイジェスト動画をご覧ください。
e建機®遠隔操作プラットフォームとしての社会実装に向けて改善を続けてゆく
eスポーツプレイヤーのセカンドキャリアへの可能性の高さを立証することができました。今回参加いただいたSengoku GamingのPazさんからもその可能性はあるとのお話をいただきました。
技術的な改善はもちろん進めていくことに間違いはありませんが、社会実装へ向けて遠隔操作向けの教習プログラムと教習施設、教習完了者の登録制度、安全対策など検討するべき事柄は多くあります。国土交通省とも密に意見交換しながら民間としてやるべきことは進めていきたいと思います。
今回開催スポンサーとなっていただいた植村建設様は北海道の赤平市にある地場の建設会社です。植村建設様は今回使用したARAVの遠隔操作システムを購入し、自ら実証実験を進めており、地域の防災訓練や学生向けへの操作体験会などを実施していて、その先進的な活動に驚かされました。植村建設様にはTDBCに加入いただいて、今後の社会実装に向けて共創していくことになりました。
最後にe建機🄬チャレンジ2024へご支援いただいた各社様へ厚く御礼申し上げます。
開催スポンサー様
伊藤忠商事株式会社 伊藤忠TC建機株式会社
日立建機株式会社 日立建機日本株式会社
ウイングアーク1st株式会社
株式会社大林組
7s Holdings株式会社
株式会社諸岡
植村建設株式会社
株式会社ベルシステム24
企画・運営 ワーキンググループメンバー
EPレンタル株式会社 植村建設株式会社 株式会社大林組
野原グループ株式会社 丸磯建設株式会社 (一社)千葉房総技能センター
アクティア株式会社 ARAV株式会社 伊藤忠商事株式会社
ウイングアーク1st株式会社 NSW株式会社
オリックス自動車株式会社 株式会社サトー
ソフトバンク株式会社 ソニー株式会社 田中電気株式会社
中部電力パワーグリッド株式会社 株式会社パトライト
日立建機株式会社
運営・配信等支援企業
株式会社フルハウス 株式会社プラスループ
予選会重機でGoのご協力
トライアロー株式会社
メディアでの取り上げ
今回の開催においてこれまで(2024.11.11現在)、いくつかのメディアに取り上げていただいております。
日本経済新聞社 TDBCお知らせ
2024.10.24 日経電子版
2024.10.25 朝刊
日本テレビ「真相報道バンキシャ!」特集
2024.11.3 放送
Youtubeチャンネル 日テレNEWS 桝が「巨大ダム」取材】 “世界初”の建設現場へ…人手不足の切り札に?『バンキシャ!』
日経クロステック
2024.11.07
建機の遠隔操作はプロゲーマーが最速、国土交通省も期待する建設人材確保